投稿者「uterium」のアーカイブ

ストライクウィッチーズ スオムスいらん子中隊 (1),(2) 著:ヤマグチノボル 挿画:島田フミカネ,上田梯子 原著:島田フミカネ,Projekt Kagonish

「パンツじゃないから恥ずかしくないもん」のキャッチフレーズで世間の一部の耳目をさらい,昨今の萌えミリタリーブームの先駆けとなったのであろうストライクウィチーズの外伝小説です.とりあえず手に入れた2巻までの感想をば.

本編よりさかのぼること〜年,本編で主人公グループとなった統合戦闘航空団(各国のエースパイロットを集めて作った国籍混成部隊)の先駆けとなった「スオムスいらん子中隊」が主人公となっています.要するに女の子が集まってキャッキャしてるだけなんでしょ?と言われるかもしれませんが,まぁおおむねその通りでございますという感じ.とはいえ個人的にはこれは「ネウロイとの戦争」を描いているという点において,世界観を広げる正統な外伝だなと思いました.本編だと個別のネウロイと戦ってはいるんだけど,全体としてネウロイVS人類の製品がどうなっているのか?というマクロな構造はあまり前面に出ていなかったように思います.しかし本作では,人類というかウィッチとネウロイの一進一退の戦況があり,その中でいらん子中隊がどう戦っていくのか,という話の構造になっています.この点にまずなるほどと思わされました.地上型のネウロイに対して航空歩兵では火力や鉄量が足りないという描写も印象的.2巻には本編では出てこなかった陸戦型ウィッチもチラッと出てきます.

とはいえ,本作の作者はかのルイズ@ゼロの使い魔を生み出したヤマグチノボル先生,出てくる美少女達も可愛くカッコよく描かれています.最初は各国の問題児が集められたという意味の「いらん子」を体現したまさに烏合の衆というにふさわしい状態だったのですが,様々な強敵ネウロイの出現に対して考えを改め,部隊の結束を固め,成長していきます.このあたりはまさに王道.後は割と濃厚な百合…というかレズビアン描写でしょうか?約一名が風紀を乱しまくります.

本編で作品世界に興味を持ったら,世界観を広げる意味でオススメの一作です.特に左脳で作品を理解する人間にはうってつけでしょう.ついでに最近出た画集+設定資料集の『WORLD WITCHES』辺りも併用すればかなり世界観が広がるのではないでしょうか?


 

2014年4月の読書記録

2014年4月の読書メーター
読んだ本の数:9冊
読んだページ数:1608ページ
ナイス数:13ナイス

Spotted Flower 1 (楽園コミックス)Spotted Flower 1 (楽園コミックス)感想
大学時代リアルタイムに「げんしけん」読んでたクチからすると、イベントで合う旧友とか、大学時代の友人も妊婦とかまさに「その後」感があって非常に面白い。ただ、この作品に関しては木尾先生に「オラオラ、お前らこういうの好きだろ!?」って言われてる感がする…はいこういうの好きです。あと、トビラマンガの乳腺炎の下りは多分実体験を元にしてるんじゃないかと邪推してて、荻上さんよろしく人生に起こる事をなんでもマンガに使うのは流石という感じがする。
読了日:4月27日 著者:木尾士目
クズの本懐(3) (ビッグガンガンコミックス)クズの本懐(3) (ビッグガンガンコミックス)感想
恋が報われない、想いが叶わない埋め合わせを他人のぬくもりに求めるという感覚が個人的には理解出来ないんだが、これはこれとして価値観が違って面白い。しかしなんていうか、茜さんに比べて花火のなんと可愛らしいことか…。
読了日:4月26日 著者:横槍メンゴ
魔女は月出づるところに眠る 上巻 ―ローブを纏って生まれた少女― (電撃文庫)魔女は月出づるところに眠る 上巻 ―ローブを纏って生まれた少女― (電撃文庫)
読了日:4月24日 著者:佐藤ケイ
中学性日記(1) (アクションコミックス(月刊アクション))中学性日記(1) (アクションコミックス(月刊アクション))
読了日:4月20日 著者:シモダアサミ
あさひなぐ 11 (ビッグコミックス)あさひなぐ 11 (ビッグコミックス)
読了日:4月20日 著者:こざき亜衣
大砲とスタンプ(3) (モーニングKC)大砲とスタンプ(3) (モーニングKC)
読了日:4月20日 著者:速水螺旋人
大砲とスタンプ(2) (モーニングKC)大砲とスタンプ(2) (モーニングKC)
読了日:4月20日 著者:速水螺旋人
大砲とスタンプ(1) (モーニングKC)大砲とスタンプ(1) (モーニングKC)
読了日:4月20日 著者:速水螺旋人
あなたの魅力を演出するちょっとしたヒント (講談社文庫)あなたの魅力を演出するちょっとしたヒント (講談社文庫)感想
とりあえず一読。実践はこれから。この人の本は具体的にどうするということが書かれているのでとても分かりやすい。
読了日:4月8日 著者:鴻上尚史

読書メーター

『中学性日記 (1)』  著:シモダアサミ

思春期とか成長期というものを卒業して10年あまり経ちますが、今思うとすごい時期ですよね。良く中学生は難しいなんて言いますが、さもありなん。体があれだけ激しく変化している中で心の安定など期待するべくもあるまいという感じ。そんな思春期、割と保健体育の教科書的な意味で、を取り扱ったのが本作です。

特に体の変化に戸惑う中学生男女のエピソードがオムニバス形式で描かれています。『思春期シンドローム』や『富士山さんは思春期』とはまたちょっと違った切り口で面白いです。生々しくて昔を思い出す感じ。

最初のエピソード(胸の発育がいい事をコンプレックスに思っている女の子と下着屋に入って、彼女のブラジャーを選ぶという話)に出てくるブラ好きの杉田君が裏山けしからんです。まぁ、助平?ではあってもねちこさやいやらしさがなくて、自分のコンプレックスを気にせず肯定してくれるのが、ヒロインにとってとても魅力的に写ったんだろうなと思います。俺はあんな風にはなれないし、当時もなれなかっただろうなぁと。

作画も癖がなく、まさに保健の教科書っぽいあっさりさなのが、作品と合っていて魅力を高めているように感じます。

大人になる前の、ちょっと戸惑いと恥ずかしさ、喜びが混じった気分を思い出せる一作です。

『大砲とスタンプ (1) (2) (3)』 著:速水螺旋人

「艦これ」を始めて以来、読む機会が増えたミリタリー作品の一作。特にその中でも裏方である兵站、要するに補給部隊を取り扱った作品。

最前線の補給部隊をとりあつかっているのでバンバン人は死ぬわ、血は出るわという感じなのだけど、絵柄と作風も相まって陰惨な感じが全くしません。というか、補給物資を巡って切った貼ったするので、多分物資>モブキャラの命、くらいの扱いのような気もします。要するにこれはコメディの一種なんですね(帯にもMilitary法螺漫画と書いてあるし)。戦場になんて行ったことがないので良く分からないんですが、これも戦場の一側面なのかもしれません。

キャラクターもみんな魅力的なのですが、個人的には兵站軍兵長のアーネチカが魅力的だと思いました。尻の軽いいわゆるビッチなわけですが、あっけらかんと人生を楽しんでいる感じが実に素晴らしい。「紙の兵隊」たる兵站軍の兵卒であるにもかかわらず文盲という設定ですが、主人公のマルチナから字を習い、自分の名前を書けるようになったときの嬉しそうな顔がちょっとしたギャップを感じさせてなかなかに良いです。

兵器描写はいわゆる宮崎駿的というか、ラピュタ、ナウシカ辺りが好きならまぁハマるだろうという感じ。あとは、その他こまごまとした軍用品へのこだわりに作者の愛を感じます。私自身、まんまと影響を受けて、紅茶用にアンティークのグラスホルダーが欲しくなってきました。

何かと書き込みが細かいので何度も読み返す楽しみがありそう。絵の密度が濃いのでできればB5版くらいで読みたい作品です。

2014年3月の読書記録

2014年3月の読書メーター
読んだ本の数:7冊
読んだページ数:1447ページ
ナイス数:7ナイス

セントールの悩み 7 (リュウコミックス)セントールの悩み 7 (リュウコミックス)感想
全然帯の通りじゃないよ!というのが第一に浮かんだ感想だった。要するにどういうところに話が向かってるのか、全く読めない…。
読了日:3月23日 著者:村山慶
パレス・メイヂ 2 (花とゆめCOMICS)パレス・メイヂ 2 (花とゆめCOMICS)
読了日:3月23日 著者:久世番子
甘々と稲妻(2) (アフタヌーンKC)甘々と稲妻(2) (アフタヌーンKC)
読了日:3月23日 著者:雨隠ギド
遙か凍土のカナン2 旅の仲間 (星海社FICTIONS)遙か凍土のカナン2 旅の仲間 (星海社FICTIONS)
読了日:3月20日 著者:芝村裕吏,しずまよしのり
地政学入門―外交戦略の政治学 (中公新書 (721))地政学入門―外交戦略の政治学 (中公新書 (721))感想
個人的には地政学がどんな学問なのか、良く分からんかった。地政学の歴史は分かったんだが、基本的な考え方がイマイチ語られないのが僕のものの理解の仕方に合ってなかったのか、単に自分に読解力、あるいはこれを理解するための近代史の知識がないんだろう。類書を読めば点がつながる感覚が得られるのだろうか?
読了日:3月9日 著者:曽村保信
海軍めしたき物語 (新潮文庫)海軍めしたき物語 (新潮文庫)感想
これも戦争のリアルなのだろうなぁと思った.戦艦の吃水下の地味ーな話から,命が本当に簡単に失われる戦場の様子も,とても興味深かった.絵も分かりやすく,文章も平易.名著だと思う.絶版なのが本当に惜しい.この空前の帝国海軍ブームに復刊しない手はなかろう.
読了日:3月3日 著者:高橋孟
ストレッチ 1 (ビッグコミックススペシャル)ストレッチ 1 (ビッグコミックススペシャル)感想
内容を要約すると女の子が二人,半裸でストレッチなんだけど,不思議と卑猥ではない.画風と作品全体の雰囲気か.不思議な作品.あと,普段やってるストレッチのレパートリーが広がりそう.
読了日:3月2日 著者:アキリ

読書メーター

『遥か凍土のカナン2 旅の仲間』 著:芝村裕吏 挿画:しずまよしのり

大日本帝国陸軍の退役騎兵が,コサックのお姫さまとウクライナにコサック国家を作ろうとする物語、その2

デルフィニア戦記然り、銀河英雄伝説そして水滸伝然り、国家をめぐる話というのは古今東西巻を追うごとにいろいろな出自の個性的な仲間が増えるというのが定番ですが、上記の大作に比べれば小規模とはいえ、紆余曲折あって仲間が増えるのがこの第2巻です。この巻では2人旅の仲間が増えるのですが、そのうちの1人は著者の前著『マージナル・オペレーション』を読んでいれば、表紙でどういう人かバレバレですね。今後は主要登場人物がもうちょっと増えつつ、その他のモブが膨れ上がっていくんだろうなぁという予感がします。

個人的に心が動いたのは、世界の広がりでしょうか。インド~中央アジアの原野の描写から感じる空間の広がり、前述の某登場人物の来歴に関する時間的な広がり、本作は完全な幻想世界ではなく現実’みたいな世界観ですが、そういえば私自分が生きているこの世界にもこんな広大な時間的空間的な広がりがあるのだなと不思議な気持ちになります。作者は実際にあの辺を走り回っていたんだそうで、凄い話です。

主人公は前作と同じく、前巻から引き続いてすさまじい朴念仁です。で、ヒロインとのやりとりは本作の一つの大きな魅力なのでしょうが、それはここでは置いておいて、主人公、なかなか人としてドギツいことになっています。昔の人で、かつ軍人・兵士(士官?)だからという言葉では片づけづらいです。ヒロインのオレーナと出会う前から親交のあった某女性への感情が、なかなかねじれています。

しかし主人公パーティ、日本人、ウクライナ人…と人種的に多様ですね。日本人には想像しにくいですが、大陸の国ってのはこんな感じで人種的に雑多で混沌とした感じになるもんなんですかね?

前巻の第1巻全部と第2巻の第1章、第2章の冒頭がWebサイトで試読できますので、そちらを読まれてから買うかどうか判断されたらいかがでしょうか?

次巻は夏の終わりとのことなので、首を長くして待ちたいと思います。

<参考URL>
作品公式サイト(試し読みもこちらから):http://sai-zen-sen.jp/fictions/harukana/
第1巻発売時の著者、挿絵画家インタビュー:http://www.4gamer.net/games/999/G999905/20131114058/

ものの「運用法」:6ステップでできる少し本格的な革靴の磨き方

本記事では、革靴の磨き方について、筆者のやり方を公開してみたいと思います。基本方針としては、靴を長く、それなりに綺麗に履くために,少しちゃんとした手入れをする感じです(要するに筆者はそのつもりで手入れをしているということです)。

靴を磨く事によって見栄えが良くなる上に、長期的にも革が硬くなって破れたりしにくいらしく、靴が長持ちしますので、靴=歩くための道具を賢く運用するためには必須の手入れです。スポンジに薬品がしみ込ませてある簡易式の手入れ用品もありますが、経験的にはこのくらいは手間をかけた方が見栄えがいいように思います。

履く頻度にもよりますが、大体2週間くらいに1回磨けば良いものと思われます。

使うもの・予算

・(右端)靴用ブラシ×2 [300円前後〜]
(1:ほこり落とし用、2:クリームの馴染ませ用)
・(右から2番目)ステインリムーバー [60ml 600円前後]
(古いクリームなどを除去する薬品)
・(左から2番目)乳化性クリーム [800円前後]
   (ガラス瓶に入っているペースト、缶に入っているのはつや出しワックス)
・(左端)ウエス×2 [0円 古くなったTシャツなどを流用]
(1:古いクリーム除去用、2:クリームの塗りこみ用)

合計 2000円〜

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ブラシなどは結婚式の引き出物ギフトなどでも手に入りますので(筆者はそうした)、そういう年代の人はその辺から調達してもいいかもしれません。

作業手順(所要時間:一足約10~15分)

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1.靴ひもをほどきます。靴の表面のシワを伸ばすために、シューツリーは入れておきましょう。シューツリーに関しては、また別の記事で書きます。

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2.ブラシ1でホコリを落とします。

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3.ステインリムーバーをウエス1につけて表面を磨き、古いクリームや汚れを落とします。

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ウエス1は大体こんな感じで汚れます。ついでに、表面のクリームのコーティングがはがれる事で、何となく表面がカサカサした感じになります。

 

 

 

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4.乳化性クリームをウエス2につけて甲革の表面に広く塗り広げます。本当にちょっとで大丈夫です。軽い力で全体に広げてください。

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適当な時間放置して、靴にクリームをしみ込ませます。2〜3足まとめて手入れをして、他の靴の作業をすれば効率がいいと思います。

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5.ブラシ2でクリームを更に広げます。軽い力で全体を素早くこするといいようです。

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6.最後に靴ひもを結びなおして出来上がり。経験的に、磨いた直後はそれほど変わった感じがしませんが、翌日に履いてみると、ちょっと濡れたような感じに鈍く光っているのが分かります。このやり方では恐らくピカピカにはなりません。光らせる場合はつや出しワックスを使うみたいですが、筆者は使った事がないので分かりません。まぁそこから先は趣味の世界だと思います。しかし、間違いなく見栄えは良くなりますし、きっと長持ちするはずです。

 

シリーズ:ものの「運用法」

安物買いの銭失いと申しますが,じゃあ高いものを買ったら長く使えるのかと言われたら必ずしもそうではないんじゃないかと思うのです.ものには「使い方」というものがあるように思います.それは靴なら履く,服なら着る,自転車なら乗る,ということだけを必ずしも意味するのではなくて,定期的に状態をチェックして,必要なところを自力で補修するなり,プロに頼んでメンテナンスをするなり,ということを含むのではないかと個人的に思うのです.つまり,高いものというのはそういう「使い方」をわきまえて実践すれば「長く使える」ということなのだと思います.

エコだエコだなどと言われますが,つまるところ余計なものを作らない,使わない,捨てない=リデュースというのが一番のエコなわけで,個人にできることのなかでは,物を手入れをしながら長く,大切に,そして何より快適に使うことが最もエコロジー,エコノミーかつハッピーなことの1つであろうと思うのです.物を売って商売をする側にとっては都合が悪いのかも分かりませんが,こちとら消費者ですので,「単なる消費者」ではなく「運用者」になって賢くお得にもの,特に耐久消費財とお付き合いしましょうやという趣旨でこのシリーズを始めました.自分なりにどういう風に持ち物を運用しているのかを紹介したいと思います.

2014年2月の読書記録

2014年2月の読書メーター
読んだ本の数:9冊
読んだページ数:1480ページ
ナイス数:20ナイス

アゲイン!!(11) (KCデラックス)アゲイン!!(11) (KCデラックス)
読了日:2月27日 著者:久保ミツロウ
乙女戦争 ディーヴチー・ヴァールカ(1) (アクションコミックス(月刊アクション))乙女戦争 ディーヴチー・ヴァールカ(1) (アクションコミックス(月刊アクション))感想
いやー、勉強になるな。ピストルの名前の由来はチェコ語なのね。Cz75やスコーピオン短機関銃など、確かに国の経済力の割に、銃は有名だなと。 掲載誌的に、割と執拗な性暴力の痕跡描写は読者サービスなのか?あるいは、実際のところ戦争なんてあんなもんということなのかね、ホント可能な限りやるもんじゃないね。
読了日:2月23日 著者:大西巷一
喰う寝るふたり 住むふたり 3 (ゼノンコミックス)喰う寝るふたり 住むふたり 3 (ゼノンコミックス)
読了日:2月23日 著者:日暮キノコ
軍靴のバルツァー 6 (BUNCH COMICS)軍靴のバルツァー 6 (BUNCH COMICS)感想
塹壕戦を掘り下げるかと思いきや…。本巻も面白かった。いや、勉強になるわ。
読了日:2月23日 著者:中島三千恒
TAKE IVY 復刻版TAKE IVY 復刻版
読了日:2月23日 著者:林田昭慶,くろすとしゆき,長谷川元,石津祥介
スタディ・オブ・コム デ ギャルソンスタディ・オブ・コム デ ギャルソン感想
洋服というのは自由なように見えてお約束の固まりであるところを、川久保玲は個別の要素に解体して再構成したのだ、ということなのかな。鷲田先生が言うように、「装うとは何か?」を大上段から考えていたのかもしれない。
読了日:2月15日 著者:南谷えり子
チープ・シック―お金をかけないでシックに着こなす法チープ・シック―お金をかけないでシックに着こなす法感想
作る側、売る側のファッション論ではなく、着る側、買う側のファッション論。ある種のファッション雑誌を見ていると、今の当たり前はこの本を起点にいろいろな人が語って、実践して広まってきたんだろうなと思わせる。
読了日:2月10日 著者:カテリーヌ・ミリネア,キャロル・トロイ
フルメタル・パニック!  アナザー7 (富士見ファンタジア文庫)フルメタル・パニック! アナザー7 (富士見ファンタジア文庫)感想
果たして、達哉と菊乃は、殺人の重みを受け止めきれたのだろうか?前作はその辺を既に受け止めて、戦士としてある意味完成したキャラクター=宗介が主人公だったわけだが、本作はそこに至る過程が描かれているのが一つの面白みか。
読了日:2月2日 著者:大黒尚人
富士山さんは思春期(3) (アクションコミックス)富士山さんは思春期(3) (アクションコミックス)感想
男の器っつーのは、体格で決まるものではないのだよ。
読了日:2月1日 著者:オジロマコト

読書メーター

『チープ・シック お金をかけないでシックに着こなす法』 著:カテリーヌ・ミリネア 著:キャロル・トロイ  訳:片岡義男

古着、軍服、スポーツウェア…。それらを自由に組み合わせる事は、現代のカジュアルウェアでは常識になっている事な訳だが、おそらくは誰か、最初にその着こなしを提案した人(あるいは一団)がこの世にいたのであろう事は想像ができる。で、これはそういう現代的な着こなしを紹介した本として、かなり有名な部類に入る…らしい。

どうも本書の構成から考えるに、あらゆる服にはその産まれた地域や背景などによって系統というものがあって、それらの基本的な着こなしを理解した上で、それらを自分に似合うように自由に組み合わせなさいという事らしい。本書のタイトルであるチープ・シックを実現するには、教養がいるというわけだ。確かに、金がないなら頭を使え、というのはこの世の定石ではあるけれども。

初版が30年近く前の本なので、写真は古い。しかしどれも味があり、突飛な着こなしでも似合ってしまっている写真が多い(当然か)。なんとなく、ただしイケメンに限る、的なものを感じなくもない。

あと最後に、ファッション雑誌の編集だったり、本書で紹介をされているオシャレ(だとされている)な人たちは、意外と数、種類とも少数のものをずっと着ているというのが面白いなと。どうも現代のデザイナーの私服を見ても、ずっと同じ格好をしている人が多いような気がする。