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『ロードバイク本音のホイール論』著:田中良忠、吉本司

シマノでホイールの設計をやっていて、現在は独立されてSacraCyclingというメーカーでリーズナブルなカーボンホイールを販売している田中良忠さんが、自身のホイールについての考え方を書いた本。あと、吉本さんという方がタイヤやらホイールやらについて語っています。

なにせ

シマノのホイールの頑丈さは、自信を持って断言できます。というのも、耐久試験規格を作ったのは私だからです。日本人が走行疲労だけでシマノのホイールを壊すのは、まず不可能です。

なんて書いてある。パワーワードというネットスラングがありますが、本書においてはこれがまさにパワーワードでしょう。そういえば、クロスバイクについてきた手組みホイールはスポークの首が飛んだんですが、シマノのR500はそれ以上に使ったにもかかわらず壊れなかったなぁという実体験を思い出しました。

とりあえず、「速く走るにはどういうホイールを選ぶべきか」という基準で論が展開されていて、速さを競わないロングライド指向の一般のライダーも、速く走れれば早く遠くまで行けるので、速く走れて損はないのですよね。乗り心地や過剛性という問題に対しては、タイヤや、ペダルといった小さくて安い部品で調整しましょうという言い方がされていますし。全体として、工学(特に機械工学)である程度断言できる部分(細かい数式なんかは全然入っていませんが)と、フィーリングで人によって異なる部分をキチンと分けて書かれていて誠実な印象があります。

田中さんの主張によると、とりあえずホイールは「リム」。「剛性=ヤング率」が重要で、その点アルミリムは価格とブレーキ時の熱容量以外でカーボンリムに対して優れるところはなし。予算が許せば、ミドルーハイハイトのカーボンホイールが良い、ということのようです。また、リム重量を追求するのは良いが、限度がある、とも。ホイールの本でありつつタイヤの重要性が説かれており、クリンチャーが良くなっていると言いつつ、チューブラーも否定していません。チューブラー、たしかに乗り心地いいんですよね。ちなみに、タイヤの空気圧も重要だそうです(これは今度やってみよう)。カップアンドコーンベアリングはクイックの締め具合調整が結構難しいらしく、シールドベアリング使用のハブの方が無難とのこと。

Amazonのレビューでは毀誉褒貶ありますが、とにかくサクッと読めますので、自転車のホイールに興味のある方は一読してみてはいかがでしょうか?

独断と偏見による自転車沼のはまり方 -初心者向けアップグレード指南-

前提

  • 対象はロードバイクとする。
  • 既に1台持っているとする。ライト、反射板等一般的な保安機器は導入済みとする。

このようなバイクオーナーが、次はどこからお金を掛けるのが良いのか。フレーム、あるいは自転車全体を買い換える前に、お気に入りの自転車のどこをいじるか?を考えてみたい。最初の1台とあれこれ付き合ってみて自分の好みが見えてくれば、さっさと買い換えるよりも納得のいく2台目が見つかるはずである。

安全・快適

ロードバイクはちょっと慣れてくれば平気の平左で時速40kmとか出てしまうものである。名誉の負傷という言葉もあるが、自分の楽しみでやっている趣味でケガをしたり死んだりするのは本末転倒、大けがや死亡事故のリスクを下げるため、安全にはお金を掛けるべし。あと、乗るのが嫌にならないように、快適性を追求するのも悪くないと思われる。

  • ブレーキキャリパー:速い人も、遅い人も、ブレーキは指二本あるいは三本でかける。ブレーキングは技術体力よりも機材に依存するところが大きいため、投資効果大。レバーの方はただのテコなので握力に負けない剛性があれば十分だが、キャリパーの剛性が足りないとホイールとの間で振動したりして怖い。いいものを使っておけば、新しい自転車に移植も可能。
  • ヘルメット:高いほど軽くて頑丈、あるいは同じ頑丈さで軽い。ロードバイクは前傾姿勢なので、頭は軽いほど首への負担が小さく快適。
  • ハンドル、ステム、サドル:人体との接触点。これは高いものというより自分にあったものを探す方が良い。正解は自分の体に聞くしかない、安いものを色々試すべし。

動力伝達

多くの格闘技やスポーツにおいて、強い力をどう出すかというと、地面を支点にして全身の筋力を骨格と関節を通じて力点(拳、バット、ラケット)に伝えることで出す。自転車は逆に、全身の筋力をフレーム、ホイール、タイヤを通じて地面に伝えることで運動エネルギーを生み出す。ということなのでとりあえず始点と終点にお金を掛けてみよう。

  • クランクとチェーンリング:クランクは動力伝達の始点。高いものほどがっしりしていて力の伝達効率が良い。前変速はギアサイズの落差が大きくて、基本的にお金がかかってるほどよくなる(チェーンリングの製造に硬い金属を精密に削る等コストがかかる加工を行うため)。
  • タイヤ:動力伝達の終点。地面と自分の間にあるもの、止まるも走るもここが大事。自転車とはつまるところ、自分の筋力をタイヤに伝える道具なのである。あと、消耗品にお金を掛けられるのはブルジョアの証。
  • ビンディングペダル+シューズ:確かに乗りやすくなる。高い自転車で立ちゴケすると悲惨なので、最初に買ったエントリーモデルで扱いを学ぶのは悪くない。

重量の軽減

  • ホイール:大きくて重量があるため、最初に着いてくるものから良いものに変えると数百グラム軽量化できる。いいものは次の自転車に移植できる。ただ、フレームの次に高い。あと、高いものはあくまで「レース用の機材」であることは忘れないでいたいものである。余らせておくと自転車が生えるので要注意。

逆にあまり優先度は高くないもの

  • サイクルコンピュータ:なくても乗るのに支障はないため、必須ではない。あまり速度を出すことに縛られても自転車に乗る楽しみは損なわれる気もする。走った距離が見えるのは結構面白いかも。
  • 前後の変速器:3速(ママチャリ)→8速(クラリス)までは変速段数が2.6倍だが、8速(クラリス)→11速(105以上)はたかだか1.38倍である。別に変速系統が変わったところで、急に速くなったりはしない。後の変速はギアの落差が小さくコンポのグレードでそこまで大きな性能の差がでない。ということで、自転車を買い換えるときにまとめて替えてもいいのではなかろうか?推奨はされないが、仮に9,10速を使っている場合、クランクだけ11速に替えても調整次第で割と動いたりするものである。レース機材として使う場合はメーカー推奨の組み合わせにした方がいいかもしれないが。

ということで、この記事を読んでちょっとここいじってみようかななんて思った人は自転車沼にようこそ。筆者が書いたこの記事の内容に嘘偽りはないが、所詮は趣味で10年くらいロードバイクに乗っているだけの人間の言っていることであることだけは、心の片隅に置いておいてもらいたい。とはいえ、僕がこの記事を書くことで儲かるわけではないので、自分への利益誘導のために書いていないこともまた事実である。

Panasonic ORC-08

コンセプト

「道楽」

鉄フレーム、前後別グレードのブレーキ、チューブラーホイール/タイヤ、カッコいいと思う部品の使用(クランク、リアディレイラー、シートポスト、前後ホイール)と、構想3年の自転車道楽を詰め込んだつもり。色々手を加えてみたいところ.

自分の中でロードバイク、というものの基準を作ろうと組んでみた自転車。これを基準に、軽い、剛性感がある、コントロールしやすい、ブレーキが効きやすい、など自分なりの自転車に対する相場観を身につけたいところ。

各部品を更新しました。ますます何がやりたいのか分からない部品構成になりました。420→400mmにハンドル幅を変更した結果、ちょっと窮屈な感じはしますが、ハンドル周りの剛性感は高くなりました。

パーツ構成

カーボンの部品をほとんど使っていない。サイコンをマウントしているエクステンションバーにちょっとカーボンパイプが使われているくらい。完全に一昔前のロードバイクである。別にアナクロ趣味ではないが、カッコいいと思う部品を集めたらこうなった。

フレーム:Panasonic ORC-08 (ORC0xシリーズ 2015年モデル) サイズ:500mm(前三角:タンゲプレステージ、後三角:カイセイ022 らしい)
フォーク:Panasonic クロモリフォーク(スレッド)
ヘッドパーツ:Shimano Dura Ace HP-7410
STI(右):Shimano 105 ST-5500 → Shimano Tiagra ST-4501
ブレーキレバー(左):Shimano 105 ST-5500 → Shimano Alfine BR-S705L
シフトレバー(前):Shimano 105 ST-5500 → Shimano SL-7700
前ブレーキ:Shimano Dura Ace BR-9000
後ブレーキ:Shimano Ultegra BR-6800
サイコン:GIANT Continuum Sync
ハンドル:dixna J-fit 420mm → dixna J-fit 400mm
ステム: Nitto UI-2 100mm
シートポスト: Shimano Ultegra SP-6600
サドル: Fizik Arione K:ium
クランク:Shimano Ultegra FC-6600
チェーンリング:Ultegra 6600 52-39
ペダル:Shimano PD-A530
FD:Shimano FD-7800
RD:Shimano RD-7800 SS
スプロケット:CS-6500 12-25
フロントホイール:手組中古品(Dura Ace HB-7400 32H +星#15-16スポーク + ARAYA Prostaff 400)
フロントタイヤ:Vittoria Corsa CX2 21mm
リアホイール:手組銀輪二号(Campagnolo Record 32H + DS星#14 NDS星#14-15 + Ambrosio Montreal Silver)
リアタイヤ:Vittoria Rally 21mm

質量:約9.8kg

走った感じ(いわゆるインプレ)

  • とにかく気持ちよく走る。1時間くらい走って体が温まってくると、平地だとどこまででも走って行けそうな気がしてくる。実際のところはちゃんと疲れてくるんだけど。
  • 本格的な坂は上ったことがないので分からないが、重さ的にはあんまりRA5と変わらないはず。他人と競い合っているわけではないのと、無駄なウエイトは体重に含まれていると思っているので,自転車の質量は余り気にしていない。
  • RA5に比べると多少もさっとした感じは受ける。アルミバイクがガスガス加速する感じなのに対して、こいつはギュンギュン加速するという感じか。実測した加速時間でどれくらい変わるかは比較してみないとなんとも。ハンガーはしっかりしていて僕程度の踏み込みでは全然たわまない。
  • ハンドル幅を20mm広げたのと、チューブラータイヤの粘りなのかダンシングがしやすい。
  • ペダリングに対する許容範囲が広い。ダンシングでガンガン踏んでも、シッティングでくるくる回しても、「ああ、いいよいいよ」と受け止めてくれる感じ。この感覚は新鮮だった。アルミバイクだと、リズムが合わないと自転車全体が跳ねるような感じがしたが、そういうのがない。
  • ブレーキングの際に、リムとブレーキシューの相性なのか特にフォーク周りがビビる。操舵系が1インチスレッドの為なのか、ホイールのスポークが細いのでホイールの剛性が足りないのか。ここはちょっと不満なところ。
  • バイク全体の重心が高い。スローピング→ほぼホリゾンタルに乗り換えたためか?

これからどうしたい?

  • ダンシングの際とブレーキングの際にフロントの剛性にやや不安だなぁと思うことがあるので,強いて言うならフォーク&ステムをスレッドにしたい.まぁ1インチなので,現代の自転車のようなフロントの剛性感は望むべくもないのだろうが。
  • ハンドルの幅は400mmに戻した方がいいか思案中。
  • STIレバーのブラケットカバーがそろそろダメになるので、今後ドライブトレインをどうするか考え中。9段で行きたいのだが。(一応予備部品が1組だけある。)

『amanda写真集』

自転車マニアなら名前を聞いたことくらいはあるであろうオーダーメイド自転車ブランド「アマンダ」の写真集&アマンダの職人千葉洋三さんへのインタビューの2冊組みの書籍。世界で最初にカーボンバイクを作り始めた人の1人だそうです。その他にはカーボンを使ったディスクホイールやクロモリパイプと木リムでできたコンプレッションホイール、ペダリングモニタのSRMの輸入代行もやっていた方。東京にあるパンダーニというお店の方が製作された同人誌?のようなもの。

漫画同人誌を集めている関係上、こういう個人出版の本は好きなので買ってみました。結構高価でしたが、800冊限定で装丁に凝り、利益を出そうとするとこんなものかなぁと思います。日本ではアメリカとは違って産業遺産というものが大切にされないので、案外こういう工業製品を作っていた人の写真集なんかは歴史的な価値が出てくるのではないかと思っていたりします。しかもただのオーダーメイドフレームではなく、世界初のカーボンバイクを作ったビルダーさんですから、自転車製造の歴史の中でもメルクマールに当たる人なんじゃないかと思うのですよね。

鋼のフレームを至高とする思想の持ち主の方で、鋼と同様の走行特性を持たせつつ、少しでも軽く作るためにカーボンを使っているということのようです。理論を要約すると、
– 質量、剛性(ヤング率、特に前三角に重要なのはねじれ剛性のようですが)、強度(引張強さ)のバランスを取るとき、フレーム素材としてバランスが取れているのは鋼。
– アルミ合金やチタンは、合金の選定と設計によって強度で鋼と同等にでき、質量の点で鋼に優れるが、剛性で全く適わない。
– 質量増加を抑えつつ剛性を稼ぐために薄肉大径化すると、今度はぶつけたときにすぐへこむようになるので扱いがデリケートになる。そんな自転車は実用品としてどうなの?

という事みたいです。実際に走っているときのことを考えるともっと複雑な力がかかるのでしょうから、単純な物性値のみで比較するのが妥当なのかは分かりませんが、割と納得できる理屈。千葉さんの場合、大学の先生と組んで論文を出しているみたいなのですよね。ちょっと読んでみたい。CiNiiに2000円払えば一部読めるようですが。

一部をチラ見せ。

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表表紙と裏表紙。箔押し

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中身は二分冊で、一冊は写真集。おそらくはパンダー二のお店に縁のある方の自転車なんでしょうから、世の中にはもっといろいろな自転車があるんでしょうね。もう一冊には、amandaの歴史を物語る各種の写真と、千葉さんへのインタビューなどが載っています。

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ちなみに背表紙はこんな感じ。
現代のカーボンフレームに比べると決して軽くはないが、踏力を推進力に変換する効率が良いので良く走る、というアマンダのバイク。僕も欲しいのだけど、今は乗るものもあるし、千葉さんも高齢なので、多分ご縁はないんだろうなぁと思っていたりします。ホ、ホイールくらいなら作ってもらえないだろうか?

この写真集、まだ在庫は残っているんでしょうか?こちらから買えますので、興味がおありの方はお早めに。

 

ミノウラ Gravity Stand 2

自転車が複数台になったり、ホイールのような大物部品が増えると収納に困りますよね。ということで人は部屋の空間を鉛直方向に使うため、2台おきスタンドを検討するわけですが、床と屋根に突っ張るものは天井の作りによっては設置ができません。ということでミノウラのアイデア商品、壁にもたせかけるGravity Stand 2です。

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こんな感じ。確かに動かない。とはいえ、上に自転車を置くのは多少怖いので、使っていないリム、ホイールなどの大物部品を引っかけたり、鍵を引っかけたりしています。こんな風にも使えるので便利。まぁ2台縦に置いても大丈夫だとは思うんですが。

組み立てているときの写真は撮っていませんが、かなり肉厚の鉄製パイプに補強を入れて組み立てるので、頑丈そう。固定してる感じは安定感満点。導入後震度5を超えるような地震には遭遇していませんが、ちょっとした地震くらいならびくともしません。

使ってみた感じはこんな感じなので、検討されてるかたはどうぞ。

往年のチューブラーホイールで車輪道楽 その1 調達〜ハブ整備編

趣味で自転車に乗っていますが、最近ちょっとやってみたいことがありました。それは、「チューブラータイヤ」を使うことです。解説しますと、自転車のタイヤの1種で、空気を保持する「チューブ」と路面と接触するタイヤが一体になったもので、糊やテープを使ってホイールのリムに貼り付けるタイプのタイヤです。メリットとしては断面が円形をしていることで乗り心地が良いそうです。あと、パンクしてもリムからタイヤが外れないため安全なのだとか。デメリットは、パンクしたらタイヤ毎替えなくてはならないとかあるそうです。昔のロードレーサーはそのチューブラーホイールを使っていたわけですが、最近だとママチャリのようなクリンチャータイヤが良くなってきて、特に一般のロードバイク乗りが使うことはなくなったという製品です。

で、最近どうしてもチューブラータイヤが使ってみたかったのです。面倒ではあるんでしょうが、チューブラータイヤがどういうものなのか、その取り扱いも含めて自転車乗りとしては体験してみたくなったのです。ただ、最近のチューブラーホイールはカーボン製の高価なものが多く、簡単に手が出るものではありません。そこで、自分で組むことを考えてみたのですが、よく考えると昔の中古のチューブラーホイールで状態の良いものを整備して使えば良いのではないだろうかと思い立ちました。ということでネットで中古部品を取り扱っている店を物色して、現物を確かめて調達してきました。

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どん。スペックは以下の通り

  • ハブ:デュラエース7400(前期型)32H
  • スポーク:おそらく星#14-#15 バテッドスポーク
  • リム:アラヤ プロスタッフ400(方々で名品といわれるマビックGP4の対抗品として作られたらしい。400グラムくらいの普段使いのできるリム。)

まさしくこういうのが欲しかったというスペックの品。最初はGP4リムのホイールに目星を付けていたんですが、リムの消耗が激しかったので偶然見つけたこれにしました。

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グレーの表面アルマイト処理が美しい(個人的にはシルバーリムの次に好き)。

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振れ取り(店で確認した限りほとんどふれはなかったように思いましたが)の前にとりあえずハブをいじってみる。見てください!この綺麗な玉押し。店に売る前に前の持ち主が交換整備したのかと言わんばかり。ハブのグリスも切れておらず、ベアリングの玉もピカピカでした。グリスはたっぷりつけておきましたが。

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リムもほぼ新品?これでアンダー5000円。現代のロードレースではレース機材としてほぼ価値のない品物でしょうが、ファンライダーが乗る分には申し分ありません。ハブの状態から考えるに、当時も大切に使われていたのでしょう、余生を全うさせてあげようと思います。

さて、次はリムを調整して、タイヤとテープを調達したら試走です。来週以降のお楽しみということで……。

自転車のホイールを組んでみた! その4 完成編

前:その3 作業編

2日間、おそらくは10時間近くの悪戦苦闘の後に人生初めての手組ホイールが完成。肩が凝りました。しかしホイールだけでは走れません。タイヤやらチューブやらが必要です。

リムフラップ(ホイールとチューブの間に入る樹脂,あるいは布製のテープみたいなもの)とタイヤ、チューブがなかったので買いにいったら、リムフラップを間違えて650Cのやつを買ってしまい、結局手持ちの、ちょっと古い物を流用しました。持っておく物ですねぇ…。

ということで、完成!前後とも綾は6本で取りました。3クロスというやつですね。見た目は完全にママチャリ用のホイールを細くした感じ。重量は、はかりがないので量っていません。多少軽くなってくれてるといいんですが…。肝心の乗り味は、いいですね。ハブがいいのか、舗装のいい道路だと本当に氷の上を滑っているかのごとく走ります。リムが軽くて慣性モーメントが小さいのか、加速もいいです。時速60kmで坂を下っても、安心してコントロールができます。当初のもくろみ通り、地味だが頑丈で素性がよく、走って楽しいホイールができました。

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スペックは以下の通り。

  • 前輪
    ハブ:Shimano Ultegra HB6700 32H
    リム:Mavic Open Pro Silver 32H
    スポーク:星 #14 ストレートスポーク
    組み方:イタリアン6本取り
  • 後輪
    ハブ:Shimano Ultergra FH6700 32H
    リム:Mavic Open Pro Silver 32H
    スポーク:星 #14 ストレートスポーク
    組み方:イタリアン6本取り

マビックのオープンプロがいいよと言われるわけが分かったのが、ホイールバランス(リムの円周方向の重量のばらつき)でした。シマノのR500の場合、前後で20グラムくらいおもりを足さないとホイールバランスが取れなかったところ、このホイールはほとんど取る必要がありませんでした。ああ、これが精度がいいということか、と膝を打った次第です。

正直、余り高そうには見えません。走るだけなら絶対完組のホイールを買った方が楽には違いありませんが、ものは買うだけ、作れば技術も身につく。お金も時間もかかったけど、やって良かったなぁと思いました。正直楽しかったです。

ということで皆さんも是非、レッツホイール組み!

 

自転車のホイールを組んでみた! その3 作業編

前:その2 パーツ収集編

何度も本を読み、DVDを見て、実際にパーツを取り出してイメージを膨らませ、その辺にある自転車のホイールを観察し、理屈を何となくつかんだ後に作業開始。

詳しくは割愛しますが作業中迷った点。
・寸法を正確に計るのは大変だが、まぁスポーク長が大きく外れなければ特に問題はない。
・振れ取り時のニップル回しの向きはネジと反対になります。左に回すとしまり、右に回すと緩む。これを間違えてぐちゃぐちゃにしてしまった。
・ホイールセンター(ホイールを使う向きに立てたときに、リム全体が中心を通っているかどうかを表す)という物がよく分からずにホイールセンターが出せなくて、最初は後輪がはめられなかった。一回失敗してやっとこどういう意味か理解できました。おかげでホイールセンターの重要性がよく分かりました。失敗は成功の母。
・スポークの緩み止めの付け方にはコツがある。何本かまとめて容器にドブ漬けし、その後スポーク同士をゴシゴシして、余計な分を落とす、とやるといいみたい。

要するに悪戦苦闘でした。技術というのは、「身につける」ものだなぁと改めて実感するものでした。

やっているうちに、ホイールを組むということは、いわゆる縦振れと横振れ、ホイールセンターに全体の平均スポークテンションの調整をすることなんだなと理解ができました。このバランスが取れていることが「ちゃんと組めたホイール」ということなので、リム、スポーク周りのホイールのメンテナンスはこれらのパラメータを、ニップルを回して調整することなんだなというのがよく分かりました。確かに、ホイールを組めば手入れの仕方はよく分かります。まだ1セット2本しか組んでませんけどね。

これに関しては,まさにこの動画に語られている通りでした.

さて次は完成です。
次:その4 完成編

自転車のホイールを組んでみた! その2 パーツ収集編

前:胎動編

さて、自転車のホイールとは、リム、ハブ、スポークの3つの要素からできています。この組み合わせで性能や何よりホイールの見た目が決まります。さてどうするかと思ったときに、どうも最近は銀色のホイールが少ないらしいという話を聞きました。確かに、手持ちのR-500もリム、ハブ、スポーク全部が真っ黒。売ってるホイールを見ても、全体が銀色という物はありません。ならいっちょやってみるかと、全部銀色のホイールを組むことに。そこから通販サイトを駆使したパーツ収集が始まったのでした。

リム
どうも情報を収集しているとマビックのオープンプロというリムが大変有名らしい。特殊合金、ブレーキ当たり面をCNC研磨、リム継ぎ目は熔接。軽くて剛性が高く、素人が組んでも精度がいいホイールができるとのこと(この段階では精度とは何か?はよく分かっていない)。銀色のものもあるし、これでいいかと通販サイトを物色。調べるうちに、表面がグレーにアルマイト加工されたCDと呼ばれる物もいいなと思い始め、最後まで迷いましたが、結局Chain Reaction Cycles(CRC)というサイト(商品ページ)から銀色のものを通販で取り寄せることに。1あたり国内で買うより2000円程度安く、2本で4000円、結局関税を1800円ほど払ったので、あんまり得にはなりませんでした。12000円くらいの商品に関税が1800円なので、結構税率高いですね。

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ハブ
シマノのハブにすると決めていました。滅多に買う物でもないし、どうせならいい物をということで、ロード用の上位グレードを物色。価格とグレードを見比べた結果、上から2番目のUltegraにすることに。現行モデルは11速でグレーなので、1モデル前の6700という物を探したが、スポーク本数32本の物はどこを見てもない。結局インターネット上を探し回ったあげく、前のハブを国内の通販サイト(どこだったか忘れてしまった…。)と、後ろのハブをリムと同じく海外の通販サイトCRCから購入。

スポーク
通勤とツーリング用で、重くなってもいいから頑丈なやつをと国産、星工業製の太さ2mmのスポークを購入。ホイールとハブの寸法から長さを決めなくてはならないので、買ったのは一番最後になりました。ちなみに買ったのはタキザワサイクルというお店(URL)。結構地元の有名店らしいです。カタログを一緒に送ってくれました。昔の名残かな?インターネットは小売りを変えたんだなぁと思ったものでした。

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工具 面倒なので、ほとんどAmazonで買いました。いずれも必要十分、万全に働いてくれました。残りの工具は手持ちのものを使いました。
振れ取り台 → 折りたためるミノウラの振れ取り台FT-1を無難に購入。センターゲージもついてます。
スポークレンチ → ParkToolの物を。特に不便は感じず。
スポークゲージ → ParkToolの物を。定規代わりに。
緩み止め(ケミカル) → WheelSmithのスポークプレップ。これもなかなか手に入らず、Amazonに出店している別の店から買いました。

教材

ロードバイクの科学:ホイール組みだけでなく、ブレーキングの仕方など、乗り方のテクニックなんかも解説されているので、なかなかおもしろいです。
DVD
ホイール組みの達人:作業姿勢なども解説してくれるので、大変重宝しました。これ、超オススメです。(通販ページ:サイクルベースあさひ

続きます。
次:作業編

自転車のホイールを組んでみた! その1 胎動編

このブログで言ったか言わずか、筆者は自転車、特にロードバイクに乗っています。そんないい物ではなく、7年くらい前の国産メーカーのアルミバイクです。当時完成車で14万位でした。その自転車についていたのがシマノのR-500というホイールでした。安い割によくできたホイールで、まぁ通勤通学と、ちょっとしたツーリングくらいにしか使わないような自転車だったので、必要十分と使ってきました。

あるときから自転車のメンテナンスにはまり込み、とうとう手を出したいと思ったのが自転車のホイール。走っていて、前輪が左右に振れているのが分かるが直し方が分からない。どうした物かと思ったときにこの動画に出会いました。

さらに、上の動画にある「手組のホイールなら、手入れをして、直しながらずっと使える」という言葉に惹かれ、下の動画にある「ホイールの直し方は2~3本組めば分かるようになる」という言葉を聞き、ちょっとやってみたいなと思い始めたのが今年の1月。そこから情報を集めていくと、どうも新しい11速のパーツは特に後輪のハブが手組に適さないとのこと。今使っている9段変速を変えずに、そこそこグレードの高いパーツ(アルテグラとか、デュラエースとかね)で手組ホイールを組むには、今しかないかとホイールを組むことにしました。

その2 パーツ収集編に続きます。