地中海」タグアーカイブ

バカンスがしたい?なら南クロアチアはどう?

ちょっと諸事情あってこの夏は南クロアチアに行ってきたんですが、大変良かったので、小金を持っていて、「バカンス」を味わいたい諸兄に是非ともオススメしたいと思います。ヨーロッパと仕事をしていると、7〜9月にかけて連絡が取れなくなる欧州人。その間彼らが何をしているのか?その答えは一見にしかずでした。

(出典Wikipedia)

行ってきたのはこの地図で言うと下(南)にあるDubrovnik(ドゥブロヴニク)とSplit(スプリットあるいはスプリト)、あとそのちょっと南にある横長のHvar島(フヴァル)という所です。Dubrovnikはいかにもなヨーロッパ風の旧市街が有名で、Splitはローマ皇帝ディオクレティアヌスの宮殿が残っており、Hvar島はいかにもなヨーロッパ風のリゾートです。イタリア半島の踵側、アドリア海の沿岸地域ですから、要するに「紅の豚」の世界です。文化的にも中東欧というよりも南欧風とのこと(とはいえ南欧風のテキトーさは余り感じなかったので、ヘタすればイタリアよりも良いのでは?と思います。)

Dubrovnik

ドゥブロブニクはこんな感じで、適当に路地を撮るだけでも絵になります。空もいかにも地中海な高くて抜けるような青空、汗はかけどもすぐ乾いてしまうほど湿度は低く、気温も日本の夏と同じくらいか、近頃の都市部と比較すると割と低めです。クロアチアは90年台に凄惨な地域紛争を経験しており、その頃の傷跡が残っていたりしますが、主要部分は修復されておりこぎれいなもの。海も綺麗で、船着き場もこんな透明度。

Hvar島とその他の島々

Hvar島は非常にオススメ。とにかく海が綺麗で、ぜひ周辺の島々をクルーザーで巡るアクティビティに参加していただきたい。元々磯臭い臭いやらなんやらで海水浴が苦手だったんですが、ここなら泳いでも良いと思わせるだけの何かがあります。海岸も砂ではなく丸い石で覆われていて、足の裏を洗う面倒はありません。

Split


Splitは移動のために1日滞在しただけだったのでほとんど写真がなく申し訳ない。前者2つよりも人が多く、海もそこまで透明ではないんですが、こんな感じで遺跡の中に住んでいるって感じです。

要するにこういう所に座ってビールを飲んでいるだけでもバカンスであり、とにかくリゾート地に行ってやることは何でもバカンスの一種といって差し支えないでしょう。人生の楽しみはここにあり、こんな所でリフレッシュできればさぞかし仕事も捗るでしょう。できるもんなら毎年やりたいですねぇ……。

『黒剣のクロニカ 01』著:芝村裕吏 挿画:しずまよしのり

マジオペの外伝と、はるカナが終了して、マジオペの続編とともに始まった新シリーズ。古代の地中海世界(ローマとかギリシャとか)っぽい世界でのファンタジー。アトランティス大陸と、そこにあった高度な文明が海中に没した後の架空の多島海世界が舞台のようで、多数の小さな?島にある都市国家が覇を争う時代に、ある都市国家「コフ」で奴隷の母と、権力者「黒剣(くろがね)家」の父との間に生まれた少年「フラン」の物語。ヒロインは隣の都市国家「ヤニア」の貴族の娘、人馬の「リルケ」と人間の「オルドネー」、あと多数?そんなフランがヒロインたちと出会い、奴隷の子として蔑まれる身から身を立てて、多島海世界に覇を唱える年代記(クロニカ:クロニクル?)なんでしょう。

古代のギリシャとかローマとかをベースにした衣服とか裸体に関する考え方(布が貴重なので運動や戦争は裸で行う)から主人公やヒロインがポンポン脱ぐんですが、その割に恥ずかしがるというのが新機軸が個人的には新鮮でした。全体的に地中海岸のヌーディストビーチ(実際にあるのか知りませんが)のような、開放感を感じるお話。古代地中海世界の理解という意味ではちょっと前に読んだ『奴隷のしつけ方』は割と助けになっているのかななどと思ったりします。

著者の芝村さん曰く「少年」の話だそうですが、かつて少年だった自分からすると、なんとなくフランの物言いには思い当たる節を感じなくもありません。女性が主人公を見てどういう風に思うのかはちょっと興味あります。

キャラクターデザインのしずまよしのりさん曰く、リルケは二重臓器にならないように馬体の方はスリムとのこと。腸とかはほとんど入っていなくて、ほとんど足の延長みたいな感じなんでしょうか?ちなみに性器は四足動物と同じ感じについてるらしいですが、トイレどうしてるんでしょうね(『セントールの悩み』を読んで以来,その辺にうるさい)。古代の地中海世界っぽく性には奔放ですが、性的嗜好に人馬を含むのはかなり特殊な性癖とされているらしいです。ただまぁ、有蹄動物のスリムな足にエロスを感じるのは手塚治虫大先生を考えると特殊ではありますが、不思議ではないような気もします。ちなみにリルケが人馬な理由は、読んでのお楽しみということで。