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『恋とセックスで幸せになる秘密』 著:二村ヒトシ

著者は二村ヒトシ,AV監督ですね.
恋愛マニュアル的な本ではあるんですが,恋愛をするためには自己愛についてきちんと考えないとダメよ.という本.
この本によると,自己愛はナルシシズム(自分に対する恋,向上心の源)と自己肯定感(自分はそのままで大丈夫であるという気持ち)に分類されて,どちらも生きるためには欠くべからざるものなのだけど,現代の女性には圧倒的に後者を欠く人が多くて,それが「恋とセックスで幸せになれない秘密」になっているというもの.
自己肯定できない人間がなぜ恋とセックスで幸せになれないのか?というところをこの本では「心の穴」というもので説明しています.心の穴とは,いわば自分の中の気にくわない部分でしょうか?誰かに恋をするとき,人は自分の心の穴を恋する相手でふさごうとするそうですが,結局そんなことはできないわけで,自分の心の穴をきちんと把握してそのままつきあっていくこと(すなわち自己肯定)をしなければ幸せにはなれませんよ説きます.その助けになるのが恋愛である,とこの本では説くわけですね.どうやって自己肯定をして恋愛で幸せになるのか?が最終的にこの本では語られるわけです.
自己肯定しづらい女性に対して,男はオタクになったり「ヤリチン」になったりでインチキ自己肯定ができてしまうのが現代日本という話だそうです.そういえば著者の前著である『すべてはモテるためである』では,男はオタクになってインチキ自己肯定をして,その上できちんと女の人に恋をしなさいと説いていたわけですね.実際には男がインチキ自己肯定の世界から帰ってこなくなってしまったっぽいですが.このあたりはあとがきによると,次の本で書くつもりだそうですので,監督の本のシンパとしては気長に待とうと思います.
女性向きだし表紙もタイトルも若干手に取りにくいものではありますが,男性が読んでも心当たりがあるのではないかと思います.本書で言うところの「弱虫系男子」とやらも要は自己肯定できていないんでしょうし….

恋とセックスで幸せになる秘密 恋とセックスで幸せになる秘密
(2011/02/25)
二村 ヒトシ

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すべてはモテるためである―「キモチワルイ」が「口説ける男」になる秘訣 (ムックセレクト) すべてはモテるためである―「キモチワルイ」が「口説ける男」になる秘訣 (ムックセレクト)
(1998/05)
二村 ヒトシ

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『すべてはモテるためである』 著:二村ヒトシ

以前エントリーに書いた、文化系トークラジオLife 「草食系男子の本懐」の回で紹介されてた本です。
大阪の都心の大型書店にもなく、入手にえらい苦労をしました。出版社にはあるみたいなので、書店で注文かネット通販で入手するのがよいのではないでしょうか?
現代の日本に住んで普通に生活している人の不幸の原因は、だいたい「モテないこと」に端を発しているのであるから、「すべてはモテるためである」と説きます。じゃあモテない人はなんでモテないのかというと、多かれ少なかれ、タイプの違いはあれ、「キモチワルイ(本書における専門用語)」からだと。
んで、どういう人がモテるのかというと、「キモチワルくない人」=「自分の居場所が、まっとうな自信と謙虚さに結びついている人」だそうです。イメージとして確かにそんな気がしてきます。
自分で精神の改造に成功したとして、じゃあ他人、特に女の子に「キモチワルさ」を出さない訓練をするためには、「フーゾクに行け!(ただし正しいやり方で)」と。お金で何とかなる物はさっさと自分で工面して何とかしてしまえと。買えない物を手に入れるためのステップにしろと。そのように説きます。
結局「自意識の檻」を出て、「他人」と誠実に付き合えるようになれば、それがすなわち「モテる」ということだと。バカな事をするときも、それが通じる相手(本書では「自分と同じ土俵に乗ってくれている」)に対してだけやれと。
『草食系男子の恋愛学』の中の人ほどには、自分の性欲や男性性を脱色できない人(自分含む)にはかなり役立つのではないかと。僕自身は非常に感銘を受けました。口語体の本文も実用書って感じで個人的には好きです。
名著、と紹介されてましたが、確かにその通り。手放さずにバイブルにしていこうと思います。

すべてはモテるためである―「キモチワルイ」が「口説ける男」になる秘訣 (ムックセレクト) すべてはモテるためである―「キモチワルイ」が「口説ける男」になる秘訣 (ムックセレクト)
(1998/05)
二村 ヒトシ

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