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30歳を過ぎてアイドル沼にハマった

アイドルというもの、特に生身の女性アイドルを応援することは、頑なに避けてきた人生だった。ただでさえ女性に縁の無い人生だったので、そこはなんとなく超えてはいけない一線という気がしていたのである(とはいえ、THE IDOLM@STERとか、アイドルアニメを見てはいたので、好きになる素養はあったのだろう)。

そんな私だが、偶々結婚した相手がアイドルグループを追いかけている人だったので、彼氏の趣味にハマる女性のように沼に沈められてしまった。アイドルを応援するというか、特定のアーティストのライブに定期的に参加するということ自体が人生で初めての経験だったが、知らない世界が垣間見えてとても興味深い経験だった。

沈められた沼

ハマった沼は「私立恵比寿中学」というアイドルグループだった。カルト的な人気で?有名なアイドルグループ、「ももいろクローバーZ」の妹分という位置づけのグループだそうで、今年でメジャーデビュー11年目。メンバーの歌唱力に定評があり、ライブも生歌、様々なアーティストから楽曲提供を受けていて、発表した曲は恐らく100曲近くあると思われる、という感じである。第一印象はグループ名で抵抗を覚えたが、知ればパフォーマンスで勝負している直球型のアイドルだった。

ハマった経緯

  • 2018年の初頭、アメリカ出張で風邪を引き、心が弱っていたところ、配偶者から送られてきて聴いてしまったのが『全力☆ランナー』だった。詞も曲も、楽曲として普通によく、弱っている心の隙間にすっと入り込んできた。(てっきりシングル曲でMVがあるものと思っていたが、単なるアルバムの中の一曲らしいことに後に驚く)
  • その後、配偶者が持っている音源を片端から聴く。ライブ音源を聴いても普通に歌がうまい。メンバーそれぞれに個性があってイイゾ、となる。
  • 2018年の11月、配偶者に近くの会場である秋ツアーに連れて行かれる
  • その後、年に何度かライブに足を運び、ライブ配信にお金を払うように。
  • 2022年12月16日、メンバーの一人、柏木ひなたさんの卒業公演に参戦。ハマった当初のオリジナルメンバーの一人が舞台を去ったのと生活の大きな変化もあり、ファン活動も一段落のつもり。
  • 今に至る

ハマってみてどうだったか?

ライブ会場で光る棒を振るのは単純に楽しい。

これはアイドルに限った話ではなく、特定のアーティストの生演奏を追いかけるタイプのファンには常識なのだろうが、「ライブというのは水物で、その瞬間にしか聴けない音がある」ということである。固定のメンバーで個人事業主のように興業を続けてくれるアーティストもそうだが、グループというハコが決まっていてメンバーの入れ替わりのあるアイドルグループの場合、特定のメンバー構成である曲が聴けるタイミングというのはそのときしかないのだ。さらに、メンバーのコンディションで多少パフォーマンスに変化があり、そのほかの不確定要素まで含めるとまさにその場にいなければ聴くことができない。ソフト化されなければそれこそ自分の思い出の中にしか、そのパフォーマンスは残らないのである。コンプリート欲求がある人はそれこそ生活の中心にファン活動を置かなければ到底立ちゆかないのだろうというのも想像が付く。自分なんて浅瀬で水遊びをしているようなものだろう。沼は深い。

結論

何事もやってみなければ分からないものである。ガチ恋(アイドルを本気で好きになってしまうこと)をしたりすれば地獄だが、適度な距離感のお付き合いは確実に生活の張りになる。あと、ライブで光る棒を振るのは単純に楽しい。

2022年12月26日 柏木ひなた卒業公演 会場にて
恥ずかしがらずに最前線で撮っておけば良かった。

私立恵比寿中学開校10周年記念ライブ「MUSiCフェス」に行ってきたぞ!

二次元はともかく、三次元のアイドルはハマるとヤバいと思って意識的に避けてきた人生でした。 しかし、オクさんから、「私が好きなんだが聞いてみろ」と「私立恵比寿中学(以下エビ中)」なるアイドルを布教され、CDを聴き、ライブ映像を見、あれよあれよと沼の中、最初は分からなかったメンバーの顔と名前を覚え、ライブにも赴いて棒(公式ペンライト)も手にしてしまいました。(流石に自分でチケットまでは取りませんでしたが。)

今年結成(開校)10周年ということで、楽曲提供を受けた多数のアーティストさんと一緒の野外フェス形式のライブ「MUSiCフェス」が催されるというので行ってきました。

人の入りも上々で、最新アルバムの曲からメジャーデビュー曲、インディーズ時代の初のオリジナル曲まで、10年というグループの歴史を感じさせる選曲でした。ご本尊以外のパフォーマンスも、時々エビ中メンバーが乱入して一緒に歌ったり、楽曲提供者本人たちの曲も良曲揃いで見応えがありました。時々雨が降るハード目なコンディションでしたが、逆にそれが粋な演出になったりと野外ライブの良さも出ていたように思います。

それより面白かったのが客席で、老若男女色々な属性の人がいました。自分たちのように夫婦で?来てる人、小さい子連れてきてる家族、志半ばで夭逝したメンバーのトレードカラーのペンライトをずっとつけてる人、メンバーの名前が入った自作の?衣装着てる人、集団でオタ芸っぽいことして楽しんでる陽キャっぽい若人たち(ちゃんと節度はありました)等々、会場が明るいが故に見えた様子が興味深かったです。フジファブリックが「若者のすべて」を歌った後に涙を拭っていたと思われるおじさんが個人的にはエモかったです。僕も涙ぐんだんですが。

あんまり継続的にライブ会場に足を運んだりしたことがなかったんですが、それぞれのライブで調子が良かったり悪かったり、音楽って本来は「生き物」なんだなぁと思うのでした。

7月19日にニコ生でライブの配信があるので、よかったらぜひどうぞ。