著者は内田樹と鷲田清一。最近この辺の人たちの本を良く読みますね。
読む人によっては「何を勝手なことを」と言い出してもおかしくないのに、割と納得しながら読んでいた私は批判的知性に欠けるのか、それとも本当にそう思っているのか。
大人というか、成熟というテーマで、現代という時代の解釈に第三者の視点というか、言われてみれば納得できるんだけど、自分では考えつかない、あるいは考えついても上手く言葉に出来ないことを導入する本です。
二人とも高度に知的であり、かつ恐ろしく弁が立つので凄く分かった気になるのですが、それを実際にどう実践していくかは自分で考えるしかないのだよな。
世情を見聞きするに、色々腑に落ちない事がある、そんな貴方が読めばちょっとすっきりするかもしれません。放談って感じですが、非常に小気味が良いので。
内容はオムニバスでありつつ、蛇足感はないのですが、値段の割に中身が少なく、無駄にハードカバーでごまかされている気分になりました。新書にしてページ増やして値段を下げて、ページ単価を上げてくれれば良いのになぁ、って所だけ不満。
大人のいない国―成熟社会の未熟なあなた (ピンポイント選書) (2008/10) 鷲田 清一内田 樹 |