『ロード・エルメロイII世の事件簿 6 case.アトラスの契約』著:三田誠 挿画:坂本みねぢ

本作も6巻目。夏と冬のコミケで発売ですから、3年経ったのか。

今回の舞台はヒロイン?のグレイの故郷ウェールズにあるブラックモアの墓地。グレイは本作の最初からエルメロイII世の内弟子として登場しますが、2人の出会いには元々いささかの謎を孕んでいた模様。その出会いの謎を解く、というのが本作の主題。なんでグレイはあんな能力を持っているのか(一応グレイの手元では明らかになっていますが、グレイの先祖が何を意図していたのかはまだ明確にはなっていないですよね)が幾ばくかは明らかになる模様。前巻で先代の現代魔術科のロードが黒幕っぽいのでそこにどうアプローチするのかが本作のグランドオーダーなんですかね。

表紙に描かれているゲストキャラが大変懐かしい。私がType-Moon作品に出会ったのはMELTY-BLOODからだったんですよね……。ブラックモアって名前も確か月姫読本(同人誌版は持っていないですが)に載っていたんではなかったか。全体的に月姫っぽいキャラクターが出てくるエピソードっぽいです。後書きを見るに、奈須きのこさんとType-Moonも月姫Rをちゃんと作ってはいるみたいです。Fate/Grand Orderで相当稼いでいるでしょうから、きっと古参ファンも納得の出来になるのでしょう。個人的には『魔法使いの夜』の2話と3話をぜひお願いしたい。ホント楽しみにしているんで生きているうちにプレイしたいです。

FGOで間口が広がったType-Moonの世界(英語で言うとNasuverse)、多数の作品にまたがるその設定をのり付けする作品。FGOで触れたあなたも、月姫以来の古参のファンも、読んでみてはいかがでしょうか?

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