『メイドインアビス 1〜6』著:つくしあきひと

正体不明の大穴アビスに挑む少女リコとおそらくアビスの底から来たものと思われる人型ロボットの少年レグ。緻密な設定、湿度と生暖かさを感じる作画、『苺ましまろ』のように可愛いキャラクター、そしてある種のフェティシズムを感じる生々しく、残酷な物語。

個人的に主人公のリコが格好良すぎる。惚れたのは某キャラクターに放った以下の一言。

相手を理解した上で、それを否定する。サイコーです。苺ましまろみたいなビジュアルなのにめっちゃ賢くてカッコいい。この世の汚い部分を知っても、それでも希望を捨てないキャラクターって私大変萌えるので。

リコ以外にも、奈落の底=アビスに魅せられた一癖も二癖もある、時には我々の常識から遊離した思想を持った登場人物達。物語には、時々自分の世界の常識から遊離した世界を描くものがある。科学の知識が支える世界観、自分なりの人生経験、学校の勉強で教わった地理歴史の知識、自分の身の回りの社会システム、そういったものが形作る世界の見え方を覆したり、それが唯一の物ではないのだ、ということを教えてくれる一作。2017年8月現在アニメも放送中。作中に出てくる「リコ飯」的な珍味。ぜひどうぞ。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください