『あさひなぐ(16)』著:こざき亜衣

新しく長刀を始めた少女が、めきめきと頭角を現す。そんな王道を突っ走る作品です。

2年生に進学した主人公の旭たち。結構ありがちな、幼少期からその競技に取り組んでいる「上手い」後輩。先輩がふがいなかったりすると文句が言いたくなったりするわけです。ということで、始まった部内戦。さてさて二ツ坂高校の部内の結束はどうなってしまうのか。

ちょっとネタバレ気味になるわけですが、部内の体制や人間関係に色々と変化が現れてくる巻です。続けて読んでいる方には、旭が着々と力を付けてきていることが分かると思いますが、それを改めて部内の人間が認識します。人を呪わば穴二つではありませんが、部内戦しろと先生に直訴した後輩の愛知も、部を揺さぶったつもりが自分も揺さぶられたりするわけです。まぁ、こういうことがあると部活やサークルがクラッシュしてしまうこともあるわけですが、本作に限っては、「雨降って地固まる」案件のような感じもします。

もう16巻ですか……なかなか気軽に人に勧めづらいくらいになってしまいましたが、面白さは保証します。今時、電子書籍だとお得に買えることもあり、著者にも利益が行きますから、是非どうぞ。

過去に書いた13巻の感想はこちら。
 

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