著者は原研哉,『デザインのデザイン』以来読んだデザインの本.
内容としては単なる色に留まらない,白という概念からイメージされるさまざまな事柄と,「白」を大切にしてきた日本的な感性について語った本という感じでしょうか.何分教養不足のためその程度のことしか言えません.
注連縄で作った方形の聖域をもって神様の拠り所とし,そこを神社の中心に据えるという日本神道の考え方には特に感心しました.汎神論的な思考ではそうやって神殿を作るんやなぁというか.
この本に語られる感性は著者独特のものとしても,ペダンチックを目指す人間としては,本書の題材となっている日本文化の基礎的教養位身につけるべきなのかしらと思いました.茶道華道は難しいにしても,国立博物館に等伯の松林図を見に行くくらいのことはできるだろうか?
白 (2008/05) 原 研哉 |