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『音律と音韻の科学』著:小方厚

「なぜピアノの鍵盤は12個で1オクターブなのか?」「そもそもオクターブって何?」という疑問を持ったことがある人、音が波であることは知っていて音楽を聴くことを楽しみ、なんとなく法則性があるんだろうけど、それを構築している理屈が全く分からない。そんな人にはお勧めの本でしょう。

「全く音楽をやったことがない人間でもこれくらい分かるでしょう」というところから音律(どの周波数の音に名前をつけるか)と音階(音律の中のどの音を曲に使うか)の説明,音律の歴史的な変遷、音の協和という概念から和音、モードの説明へと進みます。

音楽が他の学問と違うところは感覚、技術の養成と理論が同時に行われるところでしょう。私はそのあたりをすっ飛ばしてるので後半に行けば行くほど訳が分からなくなりました。とはいえ音楽の聞こえ方が変わってくることは事実だと思うので。それだけで読んだ価値はあったかとおもいます。

コードに複雑ながら法則性があることを知っていれば、中学のときにギターを断念することもなかったろうに…。もしもの話はしてもしょうがないですが…。
この本を読んで興味を持ってこんなページを見つけたのですが、純音の聴き比べなら何とかなるかもしれなくても、曲だと調律の違いが分かりません。若干違うかな?という程度にしかならない。12セント(100分の1オクターブ)の違いなんて分かるか!

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