ガルパン・西住みほの性格、あるいは西住流戦車道について

みなさん「ガルパンはいいぞ」

先日、こういうツイートがあって、

 

思わずリツイートをしたんですが、よくよく考えてみるとちょっと違うんじゃないの?と思ったので西住みほというキャラクターについて、あるいは実態がよく分からない西住流について考察をしてみました。

発想の原点は西住流が武道である(少なくとも作中ではそういうことになっている)という点でした。で、武道の極意は自己暗示みたいなもので自分を戦闘マシーンに仕立て上げるものであるという話があるじゃないですか?フィクションでいうと、『空の境界』の式がナイフじゃなくて刀を持つとメチャクチャ強くなる的なやつ。

この動画の4:40頃からの動きはそういうことになっています(細かい理屈は原作をお読みください)。『機動武闘伝Gガンダム』に出てくる流派東方不敗の明鏡止水の境地もそうかもしれません。

これらと一緒で、みほが戦車に乗ると性格が変わるというのは西住流の極意なんじゃないかと思った次第。
西住流の師範である西住ママ曰く、「何があっても前に進む流派」「撃てば必中 守りは固く 進む姿は乱れ無し 鉄の掟 鋼の心 それが西住流」ということから考えると、味方の能力不足や不手際をものともせずに現状を把握し、常に次の最善の一手を考え続けられる鋼の心が西住流の極意(あるいは基本)なのではないでしょうか?要するにみほは武道の家元の子ということで、西住流の考え方が、本人の性格とは別にみほの骨身に染みこんでいて、戦車に乗るに当たっての別人格のように見えるのではないか、という説です。余談ですが、鋼の心をとにかく攻撃に用いるのが西住流の正道(西住ママとか、まほのそれ)で、柔軟な作戦とあくまで味方の安全を考慮し、個性を最大限に引き出しながら戦うことに使ってるのがみほの西住流(まほは最初から認めていて、西住ママも最終的に拍手を送ったそれ)なのではないかと。

そもそもこの作品、1クールの短い作品で、戦車戦が大きなウエイトを占める作品ではありますが、特にあんこうチームの5名に対してはかなり緻密な人物描写が行われていると感じています。例えば、第1話にて武部沙織と五十鈴華に最初に出会ったときに、みほが2人の細かいプロフィールまで披露して気持ち悪がられるという描写がありますが、あれは「味方の能力や性格をきっちり把握する」という優れた指揮官の資質がにじみ出ているものであると思います。また、第2話にてIV号戦車の役割分担を決めるとき、すでにあんこうチームのメンバー各人の性格をしっかり把握していたりします。このみほの恐るべきプロファイリング能力というか、人物把握能力を鑑みるに、OVAや劇場版においてもうさぎさんチームや知波単学園の生徒たちの気質や能力をきちんと把握しており、やらかした失敗が予想の範疇に収まっているから別に動揺しない、というのもあるのかもしれません。あとこれも余談ですが、西住殿に最初に話しかけたのは通信士の武部沙織、というあたりも、短いながら各人のキャラクターをきっちり作り込んであって素晴らしい作品だなぁと思うわけです。さおりん……いい……。

砲弾飛び交う中でも眉一つ潜めずにハッチから顔を出せるというのも西住流の鋼の心なのかなぁとも思いましたが、けっこうみんな平気で上半身を出しているので、戦車道の世界では基本中の基本だったりするのかもしれません。

円盤の特典などで西住流について解説がなされているのかもしれませんが、本編などからうかがい知れる情報を基に「みほは多分そこまで性格悪くないよ!」と擁護するために最大限想像を巡らせてみるとこうなったという話です。まぁ本当は元々サイコパスっぽい性格なのかもしれませんが。

最後に、なんにしても「ガルパンはいいぞ」。

 

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