個人的な話ですが、私は2014年より格安SIMを使って携帯電話を運用しています。既にかなりたくさんの格安SIMが出てきており、色々とノウハウが蓄積、公開されているはずなので、遅きに失している間はありますが、特にどこかからスポンサードされているわけではない一消費者の見解を書きたいと思います。
そもそも
- 格安SIMはIIJmioの回線をSIMフリーのスマートフォンHuawei Ascend G6で運用しています。
- 以前はソフトバンクの3G回線でiPhone 4を運用していました。
導入時はどうだった?
- 2年前の話なので記憶が曖昧ですが、Softbankの電話サービスでMNPを申し込んで番号をもらい、IIJ mioのWebサイトからその番号を使ってMNPを申し込んで、ビックカメラで端末を買いました。送られてきたSIMを端末に普通に挿入して、SIMに付属していた説明書を読みながらちょっと設定したら使い始められました。
- MNPの際、Softbankの電話口のお姉さんから、回線の速度が微妙になる場合もありますよ?と言われましたが、下記のように3GからLTEへの乗り換えだったので、むしろ回線の満足度は上がりました。
用途は?
- ほぼSNS(Twitterが主、LINEとFacebook Messangerをちょっと使うくらい)と、PCメールの確認、カレンダー、メモ、電子書籍の閲覧に使っています。
- 時々出先でテザリングして、PCにメールをダウンロードしたり、くらいには使いますかね。
通信速度は?
- 3G→LTE で大満足でした。私の使い方では半導体の性能は分かりようもありません。ただ、PCの体感速度の大半をHDDが担っているのと同じように携帯電話の体感速度の大半は回線が担っているのかもしれません。
- 低速モードは、そもそも通信量がそれほどではないので経験したことがありません。
通信量は?
- 標準で3GB/月の通信量クーポンが取得でき、余ったら来月に持ち越されます。
- 上記の用途で毎月1GB以上余ります。全く困っていません。
iPhone -> Androidでどうだった?
- 細かく使い勝手が異なる部分はありましたが、おおむね困っていません。慣れました。
- 「戻る」ボタンは便利だなと思います。
不満は?
- 端末のOSのアップデートがないこと。Android4.3がそのままなので、色々指摘されているセキュリティホールはそのままです。Rootを取れば5.0にアップデートできるという話もありますが、日本語UIがどうなるのかも不明ですし、どうしたものかという感じ。インターフェースが英語なのはいいとして、日本語が書けないのは大きな問題です。
- キャリアメールが使えないのが困ります。結局メッセージ系SNSで事足りてるんですがね。
- 一応、キャリアメールの代わりにレンタルサーバーのメールを携帯メールとして使用しているのですが、相手によっては届かなかったりするので不便。結局電話番号でSMSを使ったりします。
- 標準の日本語入力ソフトがアホすぎて、ATOKパスポートでATOKを入れました。パソコンの方にも使っているので、大体月50円くらい日本語入力に払っていることになるのかな。まぁどうせパソコンにも入れていたので、結局解決できました。
料金は?
- 通話料込みで、大体付き2500円程度に抑えられています。通話というと、家族に電話したり、宅急便の受け取り連絡くらいなのでこれくらい。頻繁に電話をする人は、通話料に何かしらのサポートがあるプランがいいのではないでしょうか?あるいはガラケーで通話用携帯を持つのもいいかも。そうなると大手キャリアのスマホ一回線でもいいかもしれませんね。
- 乗り換え前は6000円くらい払っていたので、月3500円くらいの差額があるとしてExcelで簡単に損益計算をすると、乗り換え月外の違約金払っても10ヶ月くらいで諸々の費用が取り返せるということが分かったので、そもそも乗り換えました。あとはAndroidを使ってみたいというのもありました。
サポートは?
- 特に携帯電話を落としたり壊したり、契約変更をしたりというトラブルに遭ってないので、コメントできません。トラブルがあるとサポートがないのは不便なのかもしれません。
- 端末がSIMとセットで売られていることもあった、対応がうたわれている機種だったので私の場合トラブルフリーでしたが、端末とSIMの相性はよく下調べすべきでしょうね。
結論
- 携帯電話ですることが限られていて、連絡手段としてテキストメッセージや、ちょっとした写真のやりとりをするくらい。
- PCの初期設定などはだいたいできる。分からないことは検索して自己解決可能。
- こんな人は最小構成の格安SIMにすれば携帯通信料の節約になるので、その分友達や家族とおいしいものを食べに行ったり、日々の食卓に上げる食材をちょっとグレードアップというのでもいいような。
- 情報機器の扱いに慣れてるけど、そこまで情報機器に思い入れのない人が、有限のお金を他のことに回す手段として、格安SIMはいいのではないかなぁと思ったりします。何も能動的に心がけなくても年に数万円節約できるのは大きいです。というか、いじるの、持つのが自己目的化しない限りは携帯にお金を使うべきではないと、個人的には思います。所詮端末はコモディティで回線はインフラですから。
- ただし、SIMフリーのスマートフォンはたいていOSのアップデートがないので、重大なセキュリティホールが見つかったりしても、そのままになったりします。職務上重要な情報をやりとりする機器に使うべきではないでしょうし(その場合はそもそももっとお金をかけるべきでしょう、会社が。)、バグがそのままになっている情報機器がインターネットにつながっているのは社会的に困りますから、長く使うつもりなら(端末代を含めて格安SIMがお得になるのは長く使うパターンだと思いますが)端末にはお金をかけて、OSのアップデートが期待できるスマートフォン(AndroidならGoogle監修のNexusシリーズ、あるいはiPhone)を使うのがいいのではないかなぁなどと思います。格安端末に対する割高分は保守費用を払っていると思って。