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『MAMA』著:紅玉いづき 挿画:カラス

あらすじ
魔術の盛んな国ガーダルシアのおちこぼれ少女トトは、数百年前に封印された孤独な<人喰いの魔物>を偶然に目覚めさせてしまう、片耳と引き換えに彼と契約し、強大な魔力を得たトトは、彼のママになることを決意する…。

というわけで、『ミミズクと夜の王』の紅玉いづき先生の新作です。ようやく読むことができました。

やはりこの作品の肝はトトと魔物の歪な関係でしょう。愛に飢えている人間の気持ちは、普通の愛情の連鎖の中にいたには決して理解できないのでしょうが、前者を救えるのは、やはり後者しかいないんだよななどと思ったり。
『ミミズク~』と同じく読んだあとに心が温かくなる素敵なお話でした。この先生の書く物語には、やはり独特の読後感があります。次回作も楽しみに待たせていただきます。