はじめに
カメラ・レンズメーカーのSIGMA、山木社長のプレゼンに惚れ込んで買ったSigmaのfp。3年ほど使ってついに交換レンズを買った……というのがこの35mm F2 DG DN Contemporaryである。IシリーズというSIGMAの単焦点レンズのシリーズのうちの1本で、Premium Compact Prime(高級で、コンパクトな、単焦点レンズ)というコンセプトで製品としての質感と、コンパクトさ、光学性能のバランスを追求したレンズである。
レンズ性能について
焦点距離35mmのレンズを初めて使ったが、35mmレンズの画角はとても使いやすいと分かった。元々RICOHのGRで28mm相当のレンズを10年近く使っていたので(このブログの写真も結構な割合がGRで撮られたもの)、こんな感じと思って構えるとほぼ自分のイメージ通りに撮れる。レンズの描画性能でいうと、比較対象がfpのキットレンズの45mm F2.8 DG DN Contemporary(以下45mm)しかないのでそれとの違いしか言えないが、開放で撮った画像(下の2枚)の細部を見ると、レンズの解像度は明らかに高い。気持ちの問題かもしれないが、AFも心なしか賢くなっているような(ユーザーである自分自身がfpのAFの癖を理解したからかもしれないが)。フルサイズセンサーで解放で撮ると被写界深度が浅くなりすぎるので、特に明るい場所では何段か絞る分、差は縮まるように思う。
ものとしての質感
このレンズが属するIシリーズという系統、スマホ全盛の時代にあえてミラーレスカメラを買う人が何を求めるのかという問いに「物の質感」と回答しただけのことはあり、確かに操作している感じがとても気持ちいい。例えば絞りリングのクリック感に近いものでいうと、アップル製ラップトップパソコンの蓋を閉めた時の感覚とか、BMW製自動車のドアを閉めた時の感覚があるように思う。
自分が今SIGMA fpを買うなら、レンズキットではなく本体とこれを買うだろう。45mmとの比較で言うと
- サイズは45mmの方が小さくて軽いが、35mmも常用に許容できないことはない大きさ・重さ(特にArt系の各レンズと比べると大分違う)
- 写りは明らかに35mmの方がシャープ(なので大は小を兼ねるというか、細は粗を兼ねるというか)
- スマホカメラなどの広角レンズに慣れていると画角が近くて使いやすいと思われる。
もっとレンズを買い足すならば
- 標準〜中望遠レンズ(65mm F2 DG DN Contemporary)
- 大三元ズームレンズ(28-70mm F2.8 DG DN Contemporary)か(24-70mm F2.8 DG DN Art)
だろうかなぁ。大きさや機能が全然違うものを選ぶと考えると、お金を貯めて24-70かなぁ(いつになるやらだが、月に5000円ずつ貯めれば、2年で買えるといえば買える)。
もう少し綺麗な写真を掲載できれば良かったのだが、あまり出歩いておらず、近所の写真しか撮っていないので掲載しづらい。現状のベストショットは息子のポートレートなのだが、当然それも載せられないということでご容赦頂きたい。