作者は内田響子さんという方。
「狼と香辛料」のような、登場人物がものを食べていそうな感じのするファンタジー。キリスト教的な一神教が存在する世界が舞台。
合理的な考え方ができすぎてしまう自分に悩む小国のお姫様が主人公。結婚式の当日に相手が消失、いろいろな人から死んだことにしろと言われるが納得できずに探しに旅に出る。その旅程を手記のような形で綴ったお話。
個人的には上に書いた、主人公の逡巡と、タイトルの「聖者の異端書」というある種矛盾した文言の秘密が良かったと思いました。
狭いとはいえ色々な地域を旅するのですが、一巻完結なので個々の描写は薄め。
タイトルに引かれて手に取りましたが、当たりでした。
「聖者の異端書」 著:内田響子
コメントを残す