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『秘密の花園』著:フランシス・ホジソン・バーネット、訳:土屋京子

どちらかというと児童文学に入るような気がしますが、新潮文庫の新訳で読みました。

あらすじ
インド生まれの主人公の少女メアリは、コレラで両親を亡くし、その後イギリスのヨークシャーに住むおじさんのお屋敷に引き取られる。そのおじさんは奥さんを亡くして以来一年の大半を海外で過ごしており、奥さんが大切にしていた庭園「秘密の花園」を閉ざしてしまう。なりゆきで秘密の花園の話を聞いたメアリは花園探しを始め、その花園にはやがて屋敷のメイドの弟で、動物と話ができるディコン、おじさんの息子でネグレクトに近い虐待を受けていたコリンが集い、秘密の花園やヨークシャーの自然とのふれあいの中で屋敷に変化が訪れる。

ライトノベルをよく読むせいか、例えば『僕は友達が少ない』のような、文化部の部室にいろいろ事情を抱えた子どもたちが集まって、そこで癒やされたり、勇気をもらったりして成長していく話のように読めました。要するに部室=秘密の花園というわけです。そういう癒やし合うコミュニティのようなものって、実は人一倍そのコミュニティの維持のために陰に日向に頑張っているキャラクターがいたりするよねというのも、本作でいうところのディコンに相当する役回りで一緒だよなぁなどと思ったり。

訳の自然の描写が美しく、ちょっと晩冬から初春にかけてヨークシャーに行ってみたくなる一作。