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『タクティクスオウガ リボーン』 製作:スクウェア・エニックス 

結局、タクティクスオウガ的なゲームをずっと追い求めて、タクティクスオウガはここ20年以上唯一のものであった。

このゲームとの出会いは昔々小学校高学年から中学生くらいの頃。スーパーファミコンだかセガサターンだかで出たオリジナルのタクティクスオウガをゲーム雑誌かなにかで見て、美しいスリークォータービューのグラフィックに憧れていつかプレイしたいと思っていたがかなわなかった。結局、大学生になってからプレイステーションで発売されていた移植版を買ってプレイしたのだった(ディスクは誰かに貸してそのままどこに行ったか分からなくなってしまった)。後にリメイクされた「タクティクスオウガ 運命の輪」はハードを持っていなかったためにスルーして、今回さらにリメイクされたので購入してプレイした。ちなみに本シリーズの派生作品ともいえる『ファイナルファンタジータクティクス」も好きなゲームで、2年くらい前にiOS版で「やり納め(隠し要素まで含めて完全にデータをコンプリート)」した。

結論からいうと

かなり良いバランスに調整されたリメイク版で、ストーリーの重厚さは相変わらず、昔からの1ファンとしてものすごく楽しめた。

細かい感想をリスト化してみると

  • 大人になってみても、やはりストーリーは面白い。今回は特に主人公の立場(人種差別に憤る若者)に強く感情移入してプレイを始めてみたが、特に1章の最後は胃が痛くなるような選択を強いられる。
  • ゲームバランスはよく練られていてやり応えがある。色々な装備や魔法、職業が設定されているが、それぞれ戦術次第でキラリと光るものが見えてくる。
  • 特に中盤は後半ほど装備で押し切れないため、とにかくボスに集中砲火してマップをギリギリクリアするといったような綱渡りを強いられた。
  • 有名な「死者の宮殿」に潜ってレアアイテムを集めるのはやはり楽しい。本作はこの死者の宮殿を代表として後半に隠し要素や装備集めのクエストが多く設定されており、後半になっても作業感があまり出ないのは相変わらずよくできていると思う。

ちなみに現在(1周目の最終盤)の主人公である。やはりカチュア姉さんは殺せないのでロードではなくバッカニア、左手のロンバルディアは性能が低いかと思いきや片手武器なのにカウンターが付いている。右手に持っている短剣は毒を付与できる。毒は防御系スキルやレベル差を貫通して割合ダメージを与えられるので強い。仕様上右手武器で反撃するので、短剣を右手に持つことで手数を増やして毒を撒ける。毒、魅了、麻痺、沈黙、恐怖……とこのゲームはデバフが強い。

現代のゲームなのでプレイしやすいように良く練られたゲームで、かつタクティクスオウガがタクティクスオウガである点は失われていないので古参勢にもオススメだと思う。何度も移植され2回もリメイクされた作品であるということから、名作といって差し支えないので、未プレイの人も是非プレイしてみて欲しい。今時のゲームなので色々なプラットフォームで遊べるので、とりつきやすいと思う。