『天冥の標IV 機械仕掛けの子息たち』 著:冲方丁

作者は小川一水さん.個人的には『第六大陸』の人です.エロエロと聞いて読んでみましたが,確かに全力投球ド直球のエロでした.
宇宙船事故にあった主人公(男)が目覚めると目の前に裸のヒロインが.欲望に突き動かされて彼女と交わってみると,彼女は有機素材でできたセクサロイドで,主人公が目覚めた場所は小惑星丸ごと娼館.色々あって,主人公とヒロインは究極のセックスを目指して身体を重ねる…というのが主なストーリー.枝葉末節はあれど要はセックスしているだけというね….
とはいえ,いわゆるフランス書院的な官能小説とは違って,性科学をサイエンスするSFというか,そんな感じ.哲学的な趣すらあるような気がします.お互いに真顔で淫語を言っちゃう感じというか,純粋に,真面目に快楽を追求する姿勢は個人的には好感を持てます.そっちの方が確実に人生楽しめますよね.ありとあらゆるセックスの可能性が追求された挙句の結末は,「あ,まぁたしかにねぇ」という感じ.
シリーズをずっと読んでいるわけではないので,他の話とのつながりは良く分からないのですが,まったく分からない固有名詞が出てきているのは他の巻で説明されていたりするのでしょうね.

天冥の標?: 機械じかけの子息たち (ハヤカワ文庫JA) 天冥の標?: 機械じかけの子息たち (ハヤカワ文庫JA)
(2011/05/20)
小川 一水

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