『食の文化史』著:大塚滋

雨にも負けず 風にも負けず (中略)一日に玄米四合と味噌と少しの野菜を食べ (後略) 宮沢賢治

日本と、海外の食文化の歴史についての概説です。

基本的に和食というものは、「めし=食事」ということからも分かるように塩気でご飯をたくさん食べるものであって、冒頭に引用した宮沢賢治の詩にあるように、「一日に玄米四合と味噌と少しの野菜を食べ」となるわけです。なぜそんな食生活が成立するかというと、米がアミノ酸を豊富に含んでいて、とくに玄米はビタミンBも含んでいて完全食品に近いからだったりするわけです。そもそももっと昔にはお米なんて上流階級しか食べられなくて、雑穀を食べていたりしたようですが。

それ以外にも宗教的なタブーが多い豚肉の話や、牛乳の話、発酵食品やパン、メンなど、古今東西の食文化について縦横無尽に語ります。メチャクチャ面白い。コレ一冊で色々創作の小ネタになりそうです。色々うんちくを傾けるネタとしても大変優秀。

ただ飯を食べるだけでは満足できない。そんな欲張りさんにオススメの一冊。

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